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ミリタリーウォッチをガチから日時使いのカジュアルまで、腕時計の機能やデザイン紹介します。

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「M.R.M.W TYPE A-17a Night & Day」24時間表示の特徴的なデザインのミリタリーウォッチ復刻版を徹底レビュー

ミリタリーウォッチ、それは極限状況下での任務遂行を目的として生まれた、機能美の結晶です。その無駄を削ぎ落としたデザインと、過酷な環境に耐えうる堅牢性は、時代を超えて多くの男性を魅了してきました。

単なる時間を知るための道具ではなく、歴史の証人であり、男のロマンを掻き立てる特別な存在と言えるでしょう。

数あるミリタリーウォッチの中でも、航空時計、特にパイロットウォッチは、空という特殊な環境下での視認性と信頼性が追求されたモデルが多く、その歴史的背景も相まって高い人気を誇ります。

今回ご紹介するのは、そんなミリタリーウォッチの歴史に燦然と輝く名作「A-17a」の系譜を受け継ぎ、現代的な解釈を加えて蘇った珠玉の一本、「M.R.M.W TYPE A-17a 24H ナイトアンドデイ」です。

失われた時代のピースを現代に蘇らせるというコンセプトを持つ日本のブランドM.R.M.W.が、いかにしてこの伝説的なモデルを再現し、どのような魅力を加えたのか。本記事では、一人のミリタリーファンとして、その全貌を徹底的に解説していきます。

 

 

「M.R.M.W TYPE A-17a 24H ナイトアンドデイ」の概要

「M.R.M.W TYPE A-17a 24H ナイトアンドデイ」の腕時計を採用する政府機関や部隊

M.R.M.W.は現代において歴史的ミリタリーウォッチを復刻するブランドであり、特定の政府機関や部隊に公式採用されているという記録は現時点ではありません。

しかし、このモデルの源流である「A-17」規格の腕時計は、1950年代の朝鮮戦争時代にアメリカ陸軍航空隊および空軍のパイロット向けに支給されていました。当時、ウォルサムやエルジン、ブローバといった名だたる時計メーカーがこのA-17規格に沿ったモデルを製造・納入しており、空の兵士たちの腕で正確に時を刻み続けました。

 

「A-17」規格の腕時計が納入された1950年代は、まさにジェット戦闘機の時代が幕を開けた頃でした。プロペラ機とは比較にならない速度と高度で飛行するパイロットにとって、正確な時刻の把握はナビゲーションや作戦行動の連携に不可欠でした。

A-17は、ハック機能(秒針停止機能)を備えることで、全部隊の時計を秒単位で同期させる「時刻合わせ」を容易にしました。これは、編隊を組んで飛行し、一斉に攻撃を開始するようなミッションにおいて極めて重要な機能でした。

兵士たちは出撃前に、指揮官の号令と共にリューズを引き、秒針を12時位置で止め、時刻が合った瞬間にリューズを押し込むことで、全機の時間を完全に一致させていたと言われています。

実戦で使用されたエピソード

朝鮮戦争の空を駆けたF-86セイバーやF-84サンダージェットのパイロットたちは、腕にしたA-17を頼りにミッションを遂行しました。特に、昼夜を問わず行われる作戦において、A-17の大きなアラビア数字インデックスと太い針は、瞬時の視認性を確保する上で大きな助けとなりました。

夜間飛行時には、コックピットの薄暗い照明の下で光る夜光塗料が唯一の時間情報源となることも少なくありませんでした。敵機とのドッグファイトや、対地攻撃の精密なタイミング計算など、一瞬の判断が命を分ける状況下で、A-17は兵士たちの信頼できる相棒としてその役割を果たしたのです。

生産国とその歴史的背景

M.R.M.W.は日本で企画・製造されているブランドです。

日本は、セイコーやシチズンといった世界的な時計メーカーを擁し、その技術力と品質管理の高さは世界的に評価されています。特に、正確な運針を司るクォーツムーブメントの開発や、外装の精密加工技術においては他の追随を許しません。

このモデルは、そうした日本の「ものづくり」の精神を背景に、1950年代アメリカの軍用時計という歴史的遺産を、敬意を込めて現代に蘇らせた製品です。戦後のアメリカが築いた工業製品の規格と、現代日本の精緻な製造技術が融合した、まさにハイブリッドな一本と言えるでしょう。

「M.R.M.W TYPE A-17a 24H ナイトアンドデイ」のスペック

スペック

  • ムーブメント:スイス製クォーツ
  • 素材(ケース・裏蓋):ステンレススチール
  • 素材(風防):ドーム型ミネラルガラス
  • 防水性能:5気圧防水
  • ケース直径:38mm
  • ケース厚:13.5mm
  • 重量:約65g(ベルト含まず)
  • ベルトの種類:ナイロン製NATOストラップ
  • 動力の持ち時間:約2年間

代表的な型番

MRMW-A17A-01(ブラックダイヤル、ステンレススチールケースの基本モデル)

特徴

このモデルの最大の特徴は、朝鮮戦争時代に採用されたパイロットウォッチ「A-17a」の意匠を忠実に再現しつつ、現代的な機能を加えた点にあります。

特に目を引くのは、24時間で時針が一周する「24時間表示」と、昼夜を色で直感的に識別できる「ナイトアンドデイ」機構です。

これは、昼夜の区別がつきにくいコックピット内や、長期間の任務において非常に実用的な機能です。ドーム型のミネラルガラス風防や、コインエッジの大型リューズ、視認性を重視した文字盤のデザインなど、随所にヴィンテージミリタリーの雰囲気が漂います。

  • 24時間表示専用ムーブメントを搭載
  • 昼夜を識別するナイトアンドデイ表示
  • 視認性の高いアラビア数字インデックス
  • 操作性に優れた大型リューズ
  • ヴィンテージ感を演出するドーム型風防

機能

  • ハック機能(秒針停止機能)
  • 24時間表示
  • ナイトアンドデイ表示
  • 5気圧防水

「M.R.M.W TYPE A-17a 24H ナイトアンドデイ」と他モデルの腕時計との比較

M.R.M.W.は「失われた時代のピースを現代に蘇らせる」というコンセプトを掲げた、比較的新しい日本のマイクロブランドです。この「TYPE A-17a 24H ナイトアンドデイ」は、その記念すべきファーストモデルであり、ブランドの哲学が最も色濃く反映された一本と言えます。

同一ブランドの他モデルとの比較

M.R.M.W.が展開する腕時計は、それぞれが異なる時代の軍用時計をルーツに持ち、個性豊かな特徴を備えています。「TYPE A-17a 24H ナイトアンドデイ」は、1950年代の朝鮮戦争期に米軍パイロットに支給されたモデルの復刻です。最大の特徴は、文字盤の半分を黒、半分を白に塗り分けた24時間表示の「ナイトアンドデイ」仕様であり、昼夜の区別がつきにくい環境での視認性を追求しています。ムーブメントは24時間表示のクォーツです。

一方、「TYPE A-17 Vintage」も同じくA-17をルーツとしますが、こちらはより一般的な12時間表示のクォーツムーブメントを搭載しています。文字盤には内側に13時から24時の表示が併記され、ヴィンテージ感を演出する経年変化したようなインデックスの色合いが特徴です。24時間表示という特殊な機能を持つ「ナイトアンドデイ」に対し、よりスタンダードで普段使いしやすいデザインと言えるでしょう。

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そして「Majetek Big Turtle」は、これらとは全く異なるルーツを持つモデルです。1930年代にチェコスロバキア空軍のために製造された時計を復刻したもので、「大きなカメ」の愛称で知られるクッションケースと、回転式のコインエッジベゼルが最大の特徴です。航空時計としての機能美と、アールデコ調の装飾的な要素が融合した独特のデザインは、A-17シリーズとは一線を画す存在感を放っています。搭載されるムーブメントはスモールセコンド付きのクォーツで、耐磁性も備えています。

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このように、同じM.R.M.W.の製品でありながら、それぞれが独自の歴史的背景とデザイン、機能を持ち、コレクター心をくすぐるラインナップとなっています。

他社の類似モデルとの比較

このM.R.M.W. TYPE A-17aと比較する上で最も適切なモデルは、ハミルトンの「カーキ フィールド メカ」でしょう。

ハミルトンもまた、第二次世界大戦中に米軍へ時計を供給した歴史を持つブランドであり、カーキ フィールドはミリタリーウォッチの代名詞的存在です。

まずデザイン面では、TYPE A-17aが航空時計(パイロットウォッチ)をルーツに持つのに対し、カーキ フィールドは地上部隊向けの野戦時計(フィールドウォッチ)を祖としています。そのため、TYPE A-17aは24時間表示やナイトアンドデイといった空での任務に特化した機能を持ち、文字盤も計器のような印象を与えます。

一方、カーキ フィールドはよりシンプルでオーソドックスな12時間表示を基本とし、明快で飽きのこないデザインが特徴です。スペック面では、ムーブメントが大きな違いです。TYPE A-17aがスイス製クォーツを搭載し、日常的な使いやすさを確保しているのに対し、カーキ フィールド メカはETAベースの手巻きムーブメントH-50を搭載しています。

この手巻きムーブメントは80時間という長いパワーリザーブを誇り、毎日リューズを巻くという儀式的な楽しみをユーザーに与えてくれます。自動巻きの利便性を取るか、手巻きのロマンとロングパワーリザーブを取るかは、ユーザーのライフスタイルや時計への価値観によって選択が分かれるところでしょう。

価格帯は両者ともに比較的手に取りやすいレンジにあり、本格的なミリタリーウォッチへの入門機として競合する存在です。歴史的背景、デザインの方向性、そしてムーブメントの特性。これらの違いを理解することで、どちらが自分にとっての最高の相棒となるかが見えてくるはずです。

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「M.R.M.W TYPE A-17a 24H ナイトアンドデイ」の実用性

ビジネスシーンに利用できるか

M.R.M.W. TYPE A-17aをビジネスシーンで利用できるか、という問いに対しては、「条件付きで可能」というのが私の見解です。

まず、そのデザインは現代の多くのビジネスウォッチとは一線を画します。38mmというケースサイズは現代の基準ではやや小ぶりでスーツの袖口に収まりやすく、悪目立ちすることはありません。

しかし、文字盤は計器のような24時間表示であり、ナイロン製のNATOストラップも相まって、その出自が軍用時計であることを強く主張します。IT系やクリエイティブ職など、比較的服装の自由度が高い職場であれば、個性的なアクセサリーとして好意的に受け入れられる可能性が高いでしょう。

一方で、金融や公務員といった、より保守的で厳格なドレスコードが求められる職場では、TPOを選ぶ必要があります。重要な会議や商談の場では、華美ではないものの、カジュアルな印象を与えかねないため、避けた方が無難かもしれません。しかし、この時計の印象はストラップ一つで大きく変えることができます。

標準装備のNATOストラップを、黒やダークブラウンの上質なレザーストラップに交換するだけで、ミリタリーテイストが程よく抑制され、ぐっと落ち着いたクラシカルな雰囲気を纏います。そうすれば、ビジネスカジュアルやジャケパンスタイルには非常によく馴染むでしょう。

結論として、この時計は万能なビジネスウォッチではありません。しかし、自身の職場の雰囲気を見極め、ストラップの交換といった工夫を凝らすことで、ビジネスシーンでも十分に活用できるポテンシャルを秘めた一本です。個性を演出しつつ、時計に込められたストーリーを理解して身に着ける、そんな知的なビジネスパーソンにこそ相応しいと言えるかもしれません。

長く利用するためのコツやメンテナンス方法

この時計に搭載されているスイス製クォーツは非常に信頼性が高いですが、長く愛用するためには適切なメンテナンスが不可欠です。

時計の心臓部は非常に精密なため、磁気と衝撃には注意が必要です。スマートフォンやパソコン、バッグのマグネットなど、強い磁気を発するものの近くに置くのは避けましょう。時間が大きく狂う「磁気帯び」の原因となります。万が一磁気帯びしてしまった場合は、時計店で磁気抜きを依頼する必要があります。

防水性能は5気圧防水で、これは日常生活における汗や雨に耐えられるレベルです。しかし、これを過信して水仕事やシャワー、ましてや水泳などで使用するのは絶対に避けてください。内部に水が浸入すると、大規模な修理が必要になります。

そして最も重要なのが、3〜5年に一度のオーバーホール(分解掃除)です。時計内部の潤滑油は経年で劣化・乾燥するため、定期的に洗浄し、新しい油を注すことで、部品の摩耗を防ぎ、精度を長く保つことができます。これらの点を守ることで、この時計はあなたの腕で何十年にもわたって時を刻み続けてくれるでしょう。

メリットとデメリット

メリット

  • 歴史的モデルの忠実な再現性
  • 24時間表示とナイトアンドデイという特徴的な機能
  • 信頼性の高いスイス製クォーツムーブメント
  • 比較的手に取りやすい価格設定
  • 38mmという絶妙なケースサイズ
  • ストラップ交換による高いカスタマイズ性

デメリット

  • 24時間表示に慣れが必要
  • ビジネスシーンなど着用する場面を選ぶデザイン
  • ドーム型ミネラルガラスはサファイアクリスタルに比べて傷がつきやすい
  • ブランドの知名度がまだ高くない

オススメの購入方法と安く購入する方法

M.R.M.W. TYPE A-17aの購入は、現時点ではブランドの公式オンラインストアや、TiCTACなどの正規取扱店のオンラインストアや実店舗を利用するのが最も確実で安心な方法です。

正規店で購入するメリットは、何よりも保証がしっかりしている点です。万が一の初期不良や、その後のメンテナンス相談にもスムーズに対応してもらえます。特に、実店舗が近くにあれば、実際に時計を腕に着けてみて、そのサイズ感や質感を確かめることができるのは大きな利点です。

価格を少しでも抑えて購入したい場合は、いくつかの方法が考えられます。一つは、各オンラインストアが実施するセールやキャンペーンの時期を狙うことです。例えば、楽天スーパーセールやPayPay祭などの大規模なイベントに合わせて購入すれば、ポイント還元によって実質的に安く手に入れることができます。

また、比較的新しいブランドのため中古市場での流通はまだ少ないですが、今後はフリマアプリやオークションサイト、中古時計専門店などにも出てくる可能性があります。個人間取引はリスクも伴いますが、状態の良い個体を定価より安く購入できるチャンスもあります。その際は、出品者の評価をよく確認し、商品の写真や説明文を精査することが重要です。

いずれにせよ、この時計はその価格以上の価値と満足感を与えてくれるはずですので、ご自身の納得のいく方法で購入することをお勧めします。

まとめ

M.R.M.W. TYPE A-17a 24H ナイトアンドデイは、単なる復刻ミリタリーウォッチではありません。

それは、朝鮮戦争の空を駆けたパイロットたちの腕にあったであろう計器の魂を、現代日本の優れた技術力で蘇らせた、時間を巡るタイムマシンのような一本です。

24時間表示というユニークな機構は、我々の日常に非日常のスパイスを加え、ナイトアンドデイ表示は昼夜の移ろいを視覚的に楽しませてくれます。

ミリタリーウォッチの持つ無骨な魅力と、ヴィンテージウォッチの持つ温かみ、そしてマイクロブランドならではのこだわり。そのすべてが、この一本には凝縮されています。歴史とロマンを腕に纏う喜びを、ぜひこの時計で体感してみてください。